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SS内に出てくる内容は、そこで実際におきたことです。
道半ばで世界が終了してしまったけれど、あと一歩で独立できてたんだけどな・・・なんて、未練ですね(苦笑
でも、立場のない一国民から、あそこまで国を変えられたのはひそかな自慢(*ノノ)
もう一回最初からやれと言われたらたぶん断るけど、でもあそこで終わりにしたくはなかったなぁ。
なんて、そんな感じで、パラレル的に夢に見てしまった璃磨が抱えた痛みをうまく描けたかどうか・・・
その国は、自分たちの力では成り立たないほど廃れていた。
大国の保護をうけ、外交や国王決定権などないに等しい停滞状態…そこからすべては始まった。
国を変えようとしていた義兄を助け、自分も走り回った。
根回しをし、まったく動かない国王の交代を成し遂げ、内部から変え、人を集めて…
旅人からは大陸一賑やかな国とまで言われる国となった。
そんな国で、自分は国王補佐になり、国王となった義兄や大臣に据えた親友と共に国政を取り仕切ってきた。
「礼、国庫が減り続けてる」
「ああ、気にはなっていた……そうだな、そろそろ対応しなければ。税率の決定を速めよう。近日中に試算を出して提出すると内務や兄上に伝えておいてくれ」
「了解。あんま無理するなよ」
書類の束を抱えて去る知人を見送り、抱えている別の案件へ着手する。
人が増えたおかげで、雑務を頼めるようになったのはありがたかった。
羽月礼。
それが、記憶を失った自分へと、命を救ってくれた恩人がくれた仮の名前。
記憶が戻り本当の名前を思い出したけど、まったく知らないその大陸で『礼』が生きていたのは事実で…
恩人がなぜ礼という名前をつけたのかも、記憶が答えをくれた。
だからずっと礼と名乗り続け…羽月礼として家族を得、立場を得た。
諸外国との関係も良好。
近いうちに、この国は大国の保護を抜け独り立ちするだろう。
ふと、璃磨は目を覚ます。
おかしな夢を見ていた。
記憶を無くし、別人として生きる夢。
記憶喪失の影響か、性格や口調までまるで変ってしまっていた、自分。
夢の中の自分は、あの世界でずっと生きていた。
けれど実際には、自分は離れ離れになった家族を追って、世界を移動したから…あの夢は現実になりはしない。
解っている。……のに。
「どういうこと、なのでしょうね」
思わず首をかしげる。
現実でないはずなのに…妙に生々しかった。
まるで、本当に経験してきたかのように。
なんでだろう。
なんで涙がこぼれるのだろう。
まるで、もう二度と戻れない過去のような。
魂が二つに別れてしまったかのような、妙な喪失感。
胸が痛い。
彼女は…礼は、望みを叶えただろうか。
夢の中にいた私は…国を導けたのだろうか。
祈らずにはいられない。
あの国が……民が……今も笑顔でいることを……
誕生日:08/12/01
HP:水夢 -水の見る夢-
HP:しろうさぎの日常
伴侶:嘉兵衛
子供:璃磨、小鴉、小鳩、利奈
幻獣:真白、ロスト、リューク
このブログは、英雄クロニクルで遊ぶレイの創作日記です。
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