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凄く長くなりそうだったので、4個全部貰った時点で終わらせちゃいました。
この続きは、いつか書けるといいなぁ・・・
この続きは、いつか書けるといいなぁ・・・
最後に、レイと璃磨の親子に会った。
やはり真白を探していたらしい。
「真白・・・これを。・・・母上から作り方を教わって、私が作りました」
そう言って璃磨が差し出したのは、皮ひもに通された、鮮やかな赤い球。
単純な作りの・・・・・・それは、首飾りだろうか。
「チョコにしようかなとも思いましたが、利奈やリュークが用意しているのを知っていたので・・・。・・・あまり上手くできてはいなくて、恥ずかしいのですが・・・」
そう言いながらも、その瞳は受け取ってほしいと語っていた。
真白は素直にそれを受け取る。
レイが手にしていたのは楕円の籐籠。
渡されて見てみれば、細い紙のクッションに守られ、群青のワイングラスが夜色の輝きを放っていた。
桜の彫りが入った、いかにもレイらしい作りだ。
「これは真白の分。家族全員分作ったのですよ。あ、私のにだけうさぎが追加されてますけどね」
そう言っていたずらっぽく笑った。
この二人もまた、真白を家族としてごく自然に扱っている。
その暖かさが身に染みた。
元の世界には血のつながった家族がいる。
けれどこのような暖かさを感じたことはなかった。
真白もまた、家族にそれを求めはしなかった。
愛情などと呼べる物はなかった。
彼らにあったのは、それぞれの立場と役割・・・・・・
血のつながりで結ばれた契約。
心から愛した女性が、黙って彼の前から消えたとき、すべてを諦めてしまったから。
たとえどれだけ努力しても、手に入らないものはあるのだと割り切った。
なのに彼女たちは、こんなにも簡単に真白を巻き込む。
いとも容易く、安らげる場所へと導くのだ。
まるで奇跡のように。
その夜の食事はいつもより少しだけ手が込んでいた。
東雲一家6人と、人型をとった3匹の幻獣。
皆が同じテーブルについて、揃いのグラスで乾杯した。
子供たちのグラスに注がれたのは果汁で、「大人はずるい」という声もあがりはしたが、そんな小さな我儘もまたみんなの笑いを誘うひとつとなった。
こんな時間を過ごすなど、昔の真白ならば想像すらしなかっただろう。
幼かった姉妹と契約したのも、家族と再会するまでの手助け程度のつもりだった。
自分は部外者のつもりでいた。
なのに、気付けばいつの間にか、同じ輪の中に入り込んでいる。
わけのわからない焦燥感が襲う。
このままで良いのだろうか。
自分がここにいていいのか・・・それが解らなかった。
解らなかったけれど・・・・・・
ここは、こんなにも暖かいから。
ほんの一時だとしても。
いつかは壊れてしまうかもしれなくても。
今だけは。
せめて今日だけは、この暖かさに触れていたいと。
こんな自分にも、それが許されるならば。
もう少しだけ。
まだ、この中にいたいと思った。
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このブログは、英雄クロニクルで遊ぶレイの創作日記です。
キャラとしての言動に理解のある方のみ、ご利用ください。
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