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こんなペースで書いてて大丈夫かな私(汗)
去年生まれた子供たち以外は、それぞれに数年分ため続けたネタがあるわけで・・・・・・
それらを生かす・・・というか、それぞれらしい反応をさせるにはどうしたら良いかとか色々悩むでし。
複雑すぎて、どこまでを書けばいいのかわかんないよ(ノ_<。)うっうっうっ
というか、私自身忘れてるような設定まで色々あったし・・・はふー。
(昔の色々を読み返し中)





ブリアティルトに戻った真白を最初に迎えたのは、まだ幼さの残る少女だった。

「あ、真白ちゃん! どこ行ってたの? 探したんだよー」

嬉しそうに掛けより、小さな包みを差し出す。
包装に使われたフィルムは透明で、中身がはっきり見えていた。
明らかに手作りだろう、ややいびつな形に焼かれたクッキーらしきもの。
その色から、チョコレートを利用しているのだろうことは簡単に想像がついた。

「利奈、これは?」
「今日はね、バレンタインなんだって。大好きな人にプレゼントする日らしいから、真白ちゃんにもあげるの。パパ達にはもうあげちゃったから、あとは真白ちゃんだけだよ」

笑顔で答える利奈に、どう断ろうかと考えていた真白は『なるほど』と思う。
どうやらこの少女はただ単純にこのイベントを楽しんでいるようだ。
それほど深い意味はなく、子供らしい無邪気さで抱く好意の対象へと贈っているのだろう。
そういえば、もともとは感謝を表すものだと言われたような気もする。

『この後君に届く4つの品は受け取りなさい』

多分、そのうちの1つがこれなのだろう。
ならば、4という数字は・・・・・・



次に顔を合わせたのは、リュークだった。
彼女は一目で高価だろうと思える包みを手にしていた。

「手作りしようかとも思ったのですが、流石に恐れ多くて・・・評判の店から取り寄せました」

どうやら少し緊張しているのだろうか、わずかに声が固い。
まぁ、無理もない、と思う。
元の世界にあれば、こうして話すことすらできないまま一生を送っただろうほどに、二人の身分は違っていた。

「・・・・・・無理をして持ってこなくていいのだぞ?」

嫌味ではなく、純粋に気遣う声音に、リュークは複雑な表情を浮かべる。
何かを言おうとしては止め、言おうとしてはまた止める。
けれどやがて意を決したように、真白としっかりと目を合わせた。

「このようなことを考えるのは不敬かもしれませんが、私は、・・・・・・貴方も同じ家族のもとに集った仲間・・・大切な家族の一員だと思っております」

その言葉に驚いた。
大切な家族の一員・・・・・・そう言ったのか。

「家族・・・私が、お前たちの?」

信じられない、という響きをどう受け取ったのか。
リュークは困ったように微笑んだ。

「・・・・・・、出過ぎたことを・・・申し訳ありませんでした」

悲しみや寂しさの入り混じった微笑みを見て、真白は誤解させてしまったことを悟る。

「待て、違う。驚いただけだ。・・・・・・ありがとう」

戸惑いながら言葉を探す。
自分が家族に数えられていいのかはわからないが・・・・・・
4という数字の心当たりに間違いないのならば、これも受け取るべき数に入っているはずだ。

自分に言い聞かせるようにして、差し出された品を受け取る。
繊細で美麗な紙に包まれたそれは、戸惑いと共に、ふとすれば見落としてしまいそうなほどに微かな・・・・・・本当に微かな暖かさを、真白の心に齎した。



その次に顔を合わせたのは、女性ではなかった。
均整のとれた長身の青年、レイの保護者を自認するロスト。
東雲の家族が一度離れ離れになったきっかけを作った張本人だ。
死に向かうレイを救うため、家族に説明することすら忘れてレイを連れ去り、勝手にこの世界へと移り住んだのだから。

「よう、誘拐犯」

笑って声をかけると、ロストは困ったように笑い返した。

「その節はご迷惑をおかけしました。せめて伝えていけばと、後から悔やみましたよ」

あまり猶予はなかったとはいえ、落ち着いていればそのくらいはできただろう。
それができなかったのは、本気で焦っていた証拠だ。

「まぁ、おかげでレイは命を落とすことなく済んでいるがな。連絡ミスはあったが、よくやった」
「そういっていただけると助かります。・・・おや、それは利奈達からですか?」

真白の手にした包みに見覚えがあった。
やや不器用に、けれど一生懸命頑張ったのだろう手作りの品は利奈が朝から頑張っていたもの。
もう一つはリュークだろう。同じ物をロストも受け取っている。

「ああ・・・・・・貰えるとは思わなかったが」

呟く真白にロストは微笑みを浮かべる。

「彼女たちは貴方を好きですよ。ああ、そうそう、貰ったからにはお返しも考えなくてはね」
「そんなものもあるのか。めんどくさいな」
「ですが、楽しいでしょう?」

ロストの笑顔が深くなる。
真白は一瞬躊躇った後、小さく頷いた。

「ああ、楽しいな・・・」
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無題
おお…ついに、レイ殿のバレンタインも
きましたな!待ち侘びました!(゚д゚)

しかし、何やら心が温まる、そういう
シリアスストーリーが展開される予感…
これは正座待機必須ですね!(`・ω・´)
狼厳 2013/01/26(Sat)15:54:33 編集
無題
いやー・・・なんというか・・・
書きたいことが多すぎてまとまらないせいで自分ですらわけわからなくなってきてまふ。

一気に全部入れようとせず、ちまちま小出しにしますかねぃ・・・むむむ。
でもそうすると、いくつもSS書かなくちゃいけなくなる・・・(遠い目
しろうさぎ 2013/01/26(Sat)21:58:28 編集
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伴侶:嘉兵衛
子供:璃磨、小鴉、小鳩、利奈
幻獣:真白、ロスト、リューク
このブログは、英雄クロニクルで遊ぶレイの創作日記です。
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